遺言者の負担軽減の議論

民法(相続関係)等の改正に関する中間試案をうけて、自筆証書遺言の方式緩和と保管制度の創設の検討がなされています。これらは、現代の高齢化社会の進展や家族の在り方に関する国民意識の変化等の社会情勢に鑑み、配偶者の死亡により残された他方配偶者の生活への配慮などの観点から、相続に関する規律を見直す必要があるという諮問を受けて始まったものです。つまり、遺言者の負担軽減の議論が行われているところです。

遺言書を残すことは、欧米では愛情表現の一つと考えられておりごく自然なこととされています。一方、日本では遺言書を残すことを「イメージが悪い、縁起でもない」ととらえる傾向があります。

死ぬことを前提に検討するものとして「生命保険」と「遺言書」があります。日本人は、生命保険はたくさんかけていても、遺言書を残している方は、まだまだ多数派ではありません。万が一のために生命保険をかけるのと同様、万が一のためにあなたの思いも伝え残すことを検討されてみても良いかもしれません。

日本の法律では、15歳から遺言書を書くことが出来ます。必ずしも若いうちから書く必要はありませんが、還暦、定年などを節目に遺言書を書くのも、きっかけのひとつです。

遺言書を残しておくと、死後、遺言書があなたの思いを実現してくれます。これが遺言書の力です。遺言書が力を発揮できる場面は、法律によって決められています。例えば、「孫のAに50万円を…」と言った財産の分け方も遺言書が力を発揮する場面の一つです。財産の分け方の他にも、遺言書はいろいろな力を持っています。また、法的な力はありませんが、「付言事項」において「長い間寄り添ってくれて、いつも笑顔をありがとう」というような内容の文言を入れることもできます。当事務所にてサポートさせて頂いたご依頼者さまのほとんどは、心温まる言葉を添えられており、心にしみることがあります。

遺言書は、公正証書にしておくと、事前に戸籍や不動産関係書類を揃えて提出しているため、残されたご家族などが行う必要な手続きが簡略化されますので、優しさの一つともいえます。