106万円の壁
年収の壁のうちのひとつ、社会保険料がかかり始める106万円の壁が来春にも撤廃される可能性があるというニュースを耳にした方も多いと思います。
政府は今年6月に成立した年金改革法の中で、社会保険(厚生年金+健康保険)に加入する要件のうち、企業規模案件と賃金要件について改革する方針を示しています。
- 企業規模案件について
現在は51人以上としているところ、働く企業の規模にかかわらず加入するようになります
2035年10月までに段階的に対象の企業が拡大されます - 賃金要件について
いわゆる年収の壁106万円の壁がなくなります
最低賃金の引上げの状況を見極めて、3年以内に撤廃されます
106万円の壁については、具体的な撤廃時期の決定を留保していました。 しかし、今年度の最低賃金改定で決定された時給が、社会保険加入の要件の一つである週20時間以上働いたときに年収106万円を超えてしまうラインの1,016円を上回ることとなりました。これにより、週20時間以上働く人にとって、106万円の壁は名ばかりの状態となってしまうことから、留保されていた106万円の壁の撤廃時期について、前倒しする動きが出てきたと考えられます。
今回の撤廃は賃金要件(給与が月額88,000円以上)のみに留まり、依然として週20時間という条件が残ることから、就業調整の行動が「年収106万円を上回らないこと」から「週20時間を上回らないこと」へシフトするのではないかという指摘もあり、政府の目指す『短時間労働者が「年収の壁」を意識せず働くことができる環境づくり』には課題が残りそうです。
※2025年10月1日時点の制度、情報に基づきます。
資料:厚生労働省
